[レポート] VMware Cloud on AWSのノードを追加せずにストレージをスケールさせる手法を学んできました #ENT329 #AWSreInvent
こんにちは、AWS事業本部の荒平(@0Air)です。
AWS re:Invent 2023では、ラスベガスへ現地参加していました。
本エントリでは、参加したワークショップ「ENT329 | Scale VMware Cloud on AWS without adding nodes」について紹介します。
3行まとめ
本記事の内容を要約しました。
- VMware環境(含、VMware Cloud on AWS)を管理されている方が対象
- AWSのネイティブサービスを利用して、ゲストOSのデータを退避させる手法
- VMware Cloud on AWSのvSAN ワークロードデータストアのストレージ量を減らすことでホストを追加せずに済み、コスト削減に役立つ
セッション概要
VMware Cloud on AWSワークロードの柔軟性を高め、パフォーマンスを向上させるには、最適なストレージオプションを特定することが重要です。 このワークショップでは、実践的なスキルを習得し、さまざまなAWSストレージサービスを使用してVMware Cloud on AWS SDDCを拡張する方法を学びます。 少人数のチームでの実習を通じて、さまざまなユースケースに適したストレージオプションを特定し、クラウド インフラストラクチャを最適化する方法を学びます。 AWSのエキスパートが、Amazon FSx、AWS DataSyncなどのストレージソリューションの作成方法を説明します。
スピーカー
- Paul Cradduck
- Sean Lambert
レベル
- 300 - Advanced
セッション内容
ワークショップの構成図
ストレージ起因に依るVMware Cloud on AWSのホスト数増加を防ぐため、AWSの各種サービスを用いてデータを退避させる手順を学びました。
ワークショップの流れ
- VMware Cloud on AWSにAmazon FSx for NetApp ONTAPを接続
- ファイル共有用のボリュームを作成
- 仮想マシンのStorage vMotion
- Amazon FSx for NetApp ONTAPを接続した状態でのディスクパフォーマンス確認
- スループット容量の更新
- Amazon FSx for Windows ファイル共有を接続
- Windows 仮想マシンのドメイン参加
- ゲストOSへファイルサーバを接続
- 500MBの空ファイルを作成
- Amazon FSx for Windows からS3へのファイル同期
- S3バケットの作成
- Amazon DataSync 経由にてデータ転送
- データ同期の検証
- ゲストOSからS3をSMBマウント
- AWS Storage Gatewayのデプロイ
- WindowsからS3バケットのマウント
- パフォーマンス確認
- 手順2で更新したスループットが聞いているか確認
スループットの確認
上記手順中にAmazon FSx for NetApp ONTAPのスループットを確認する項目があったので紹介します。
まず、ここで言っているスループットについては、FSxNの設定により調整することができます。
ワークショップでは、デフォルトが128 MB/sのところ256 MB/sに調整して、ゲストOSから見たパフォーマンスが変動しているかを確認しました。
ディスクのベンチマークテストにはATTOというソフトウェアを利用しました。
スループットを上げる前のスクリーンショットを撮り損ねてしまったのですが、スループットはおよそ1.5倍〜2倍ほどに増えていました。
Amazon DataSyncに関して
500MBの空ファイルをコマンド(fsutil file createnew {ファイルパス} {容量}
)にて作成して、FSx for Windowsファイルサーバーに配置しました。
DataSync側の設定を行います。WindowsファイルサーバのデータがS3に同期されるようにします。
ソース側の設定例:
ターゲット側の設定例:
タスクを作成して成功したら、S3にファイル同期されています。
感想
VMware Cloud on AWSに連携するストレージとして定番のAmazon FSx for NetApp ONTAPだけでなく、Amazon FSx for Windws FileServerやDatasync(S3)との連携を試すことができ、非常に学びのあるセッションでした。
色々なサービスを触ることができ、日本に上陸した際には人気が出そうだなと思いました!
特にVMware環境を管理されているような方にはとてもオススメできるセッションかと思います。
新たな学びもありましたので、各サービスとの連携は今後も執筆していきたいと思います。
このエントリが誰かの助けになれば幸いです。
それでは、AWS事業本部 コンサルティング部の荒平(@0Air)がお送りしました!